約 431,417 件
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/252.html
374 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/02/01(火) 12 53 45 ID dn10sFmY0 [1/11] 桐乃編 「ちょっと富士の樹海まで一人で肝試しに行くんだけど一緒に行くか?」 「は?わけわかんないんだけど」 マジでわけがわからない。何言ってんの? 「赤城と勝負して負けたバツだ。これこそ富士の樹海! ってものをつきつければそれでいいらしい」 ああ、あのよく噂してる悪友か。 「行くわけないじゃん。バカじゃないの?」 「じゃあ、麻奈実でも誘うか」 「か、勝手にすれば!?」 な・・・・・・なんで地味子の名前出すのよ! 「あ、でもあいつの家門限厳しいからなぁ」 「この家だって厳しいじゃない。お父さんに怒られるからやめれば?」 「なんだよ。たかが肝試しだぜ?なんでそんなに気になってんだ」 「気になってなんかないわよ!ただ、この前テレビで、 『心霊スポットは興味半分で行くと祟られる』って言ってたから」 テレビからの情報を鵜呑みにするわけじゃないけど、一応言っておく。 「お?珍しく心配してくれてんのか?」 「―――ッ!!キモッ!さっさと祟られて死ね!」 「ま、黒猫の家に寄って何か厄除けのものでももらってくから心配いらんさ」 だから、なんで一人で行くのにその名前も出すの! 「ふ、ふん!憑かれても連れて帰って来ないでよ」 「わーってるって、じゃ!行ってくるわ」 ・ ・ ・ 友情の赤城編 「疲れた・・・・・・」 「憑かれた・・・・・・」 俺と悪友の声が教室中に"こだま"する。 俺はあの晩、本当に富士の樹海に行ったわけだ。 で、赤城と遭遇。赤城は俺を脅かすために、 富士の樹海に一人で忍び込んでたらしい。 ・・・・・・こいつは意地でもそれを認めず、 『お前が本当に来てるのか確認したかっただけだ』と言っている。 俺が来ない間しばらく隠れてると、 聞こえないはずの何かの声が聞こえてきたらしい。 で、赤城は来たはずの道を逆走した。 もちろん、俺を脅かすための衣装を着たままで。 ・・・・・・今はまだ寒波きついのによくやるよ、こいつは。 ある程度逆走をしたところで森を迷っていることに気づく。 方位磁針も置いてきたリュックの中だ。 一人でめそめそ泣いていたところに俺登場。 こいつが鼻水たらして泣きついてきたときは、なんだこの幽霊!とか思ったぞ。 一回、黒猫に貰った錫杖で殴り殺しかけたからな。・・・・・・あの時、俺ビビってたし。 野郎二人で無事に帰還。赤城は妹に、俺は親父にこってりしぼられた。 もう二度と行かねぇ。こいつだって行かないだろうし。 「なあ、高坂ぁ。俺お払いに行った方がいいかなぁ・・・・・・。」 「それを言うなら、お払い箱だな」 「ひどっ!」 -------------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/756.html
319 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/06/01(水) 14 25 03.46 ID 3wEbZf+90 [2/5] SS『五更家の姉妹』 あたらしい家に移ってから、高坂くんとその妹さんが遊びに来る事が多くなった。 「日向ちゃんー、珠希ちゃんー、こんにちはー!!!」 「あ、はーい!」 高坂くんの妹さん、桐乃さん。 ルリ姉はビッチなんて呼んでるけど、とっても綺麗な人で、正直ルリ姉の何倍もカッコいい。 だってルリ姉、素材は良いけどいつもヘンな格好してるもんね! あたしとしては、なんでこんなモデルみたいな人がルリ姉の友達やってるのか疑問でしょうがない。 「おっ、日向ちゃん。こんにちは」 高坂くん。ルリ姉の彼氏らしいけど、信じらんない。だって、あのルリ姉だよ? あんなヘンな事ばかりしてるルリ姉に、やさしそうでちょっとイケメンな彼氏とか、 天地がひっくり返ってもありえないと思ってたし。 「高坂くん、桐乃さん、こんにちはー」 「黒猫は?」 「ちょっと買い物。上がって待っててって」 「あいつったら、あたしたちが来る事わかってんのに何やってんのよ」 「まあ、そう言うなよ。とりあえず上がろうぜ?」 「おっけー」 高坂くんと桐乃さんって、ほんっと仲良いよね。 普通、年の近い兄弟姉妹って、もっと難しい気がするんだけど・・・ それとも、男同士や女同士とは、兄と妹の関係って違うのかなー? 「日向ちゃんっ!!!珠希ちゃんはっ!?どこー!?」 「ひっ・・・え、えと、お茶の間に・・・」 「行ってくる!」 ・・・ううん、多分桐乃さんも普通じゃないから・・・だよね? 「ごめんな、日向ちゃん。あいつ、珠希ちゃんのこと無茶苦茶気に入ってるみたいでさ」 「あ、あはは・・・ま、まあ以前来た時の惨状からわかってるよ」 「まあ、でも仕方ねーよなー。珠希ちゃん、確かに可愛いもんなー」 「・・・ロリコン?」 「ロリコンじゃねえっ!」 「冗談だよ。あたしから見ても、珠希って可愛いもんねー」 「ああ、そうだな。桐乃が暴走するわけだぜ・・・ったく」 あれー?なんか高坂くん寂しそう?実は本当にロリコンだったとか? ・・・さすがにルリ姉と付き合うくらいだし、違うか。 「それにしても、あのまま放っておいたらやばいぜ?」 「そうだね、珠希を助けにいこっか!」 「おうっ!」 お茶の間にたどり着いたあたしが目撃したのは、顔をだらしなく緩ませて、 嫌がる珠希に頬ずりしてる『ビッチさん』の姿だった・・・ やっぱ、ルリ姉の友達してるだけあるよね。 「あーーー可愛いぃーーー!珠希ちゃんー、後で一緒にお風呂入ろうねーフヒッ」 「お、おねえちゃん、おにぃちゃん・・・たすけて・・・」 「桐乃、珠希ちゃん嫌がってるぞ?」 「えっ、ま、マジ!?」 「マジだ」 桐乃さんは、珠希が嫌がってる事すら気がついてなかったみたい・・・ 「珠希、大丈夫?」 「はい・・・こわかった・・・」 「よしよし、あたしがそばに居るからね」 「はい・・・」 ふと桐乃さんの方を向くと、結構ショックを受けてるみたいで、 見るからに落ち込んでしまってた。 「桐乃、大丈夫か?」 「うん・・・あたしって、そんな怖かった?」 「いや、怖かったっつーか、キモかった?」 「・・・」 「いやっ!俺は可愛いと思ってるぞ!ただ、子供相手にアレはねーだろ」 「ん、わかった。それにしても珠希ちゃん、マジ可愛いーーー!」 あれ?一瞬で機嫌が治った。 ま、いっか。 「珠希。ビッチさんもね、珠希のこといじめたいわけじゃなくって、 珠希のこと可愛がりたいだけだから許してあげてね」 「はい、わかりました」 うん。確かに可愛いよねー。 あたしも『オタク』ってのになってたら、桐乃さんみたいに気持ち悪い事してたのかな? そう思うと、ルリ姉の交友関係が暗黒物質のように思えて・・・ってルリ姉みたいな言い方っ! 「それにしても、あいつ遅いねー」 「そうだな。家に着いてから10分くらいは経ってるよな」 ほんと、ルリ姉遅いんだから。 一体何をしてるんだか。そう思った瞬間 プルルル・・・プルルル・・・ 「あ、電話。ちょっと出てくるね」 あたしは茶の間を出て廊下に向かい、すぐに電話に出る。 「はい、五更です」 「日向?」 「ルリ姉?」 ルリ姉、なんで電話? ・・・なんかものすごーく嫌な予感が。 「日向。あなたの偽りの姉が、混沌の儀式のため現世へと転生できないと伝えて頂戴」 「・・・・・・・・・」 ま、また出た・・・ルリ姉のダメなところ・・・ 何言ってるのかわかんないし。ていうか考えたくないし。 「んっふ。所詮人間風情には我が言霊を理解することなど」 「・・・バーゲンセールで買い込むために、すぐには帰れない、でいいの?」 「・・・ええ、人間の言葉にするとそうなるわね」 分かってしまう自分がイヤすぎる・・・ ルリ姉も、もう高校生なんだから、そういうの卒業してよね。 「・・・それと、ごめんなさいって」 「わかった。伝えとく」 「それじゃあお願いね。それと―――」 予想通り、ルリ姉は帰ってこれなくなっていた。 うちはそれほど裕福じゃないし、ルリ姉は、家事もだいぶお母さんの代わりにしているから、 結構こういった、ルリ姉がすぐには帰って来れない事はある。ただ、タイミングが悪いなー その後も、家事に関する細々とした指示を聞いて、やっと電話を切ることができた。 それにしたって、意外と電話で時間をかけてしまった。 珠希は大丈夫かな、と思いながら(高坂くんも居るし、大丈夫だよね?) あたしは茶の間のドアを大きく開けようとした。 「ぁ・・・」 珠希は、いつの間にか、疲れて眠ってしまっていた。 ううん、そうじゃない。そんな事が問題なんじゃなくって・・・ 疲れて、桐乃さんのひざに頭をのせて眠ってしまっていた珠希。 その横で、肩を寄せるように座っている、高坂くんと桐乃さん・・・ さっきまでと違って、優しそうに微笑んで、でも『お互い』見つめ合ってるわけじゃない。 幸せそうに『二人で』珠希の頭を撫でて・・・『二人で』珠希を見つめて・・・ お父さん、お母さん・・・ 気がつくと、あたしは胸が苦しくなって、切なくなって、 泣きそうな気分になってしまっていた。 あたしは、お父さんとお母さんにもっと甘えていたかったのかな? 今の珠希みたいに、お母さんにひざまくらして欲しかったのかな・・・? それだけじゃない。胸を刺すような強い痛み。 そっか・・・お姉ちゃん。もう、高坂くんの恋人じゃないんだ・・・ なんとなく、なんとなくだけど分かってしまった。 ・・・もう、おにいちゃんって呼ぶ事も、ないんだ。 引越しをしてからこれまでの事を思い出してしまう。 ・・・お姉ちゃんは・・・ ―――何で、『普通に』してられるの?――― あたしは、居たたまれなくなって、部屋から離れる。 高坂くんも、桐乃さんも、ルリ姉の『友達』なんだ。 それも、きっと、とっても大切な、大切な。 だから、あたしは・・・こんな顔をしているあたしは、顔を合わせられないよ。 あたしは、部屋に戻り、押入れの布団に突っ伏す。 目から何かがあふれてきたけど、もう、気にならない。 それに・・・一つ、素晴らしい事も発見できたんだ。 ルリ姉は・・・あたしのお姉ちゃんは あたしが思ってるより、ずっと強くて、ずっと素敵な人なんだって。 End. -------------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/866.html
779 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/06/27(月) 21 03 23.56 ID y0hIgIJ90 [3/6] きりりんの日記帳は図らずも兄バカ日誌みたいになってしまってるんじゃないだろうかw 783 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/06/27(月) 21 19 04.84 ID 1yNo/BHJ0 [4/7] 桐乃の日記「今日も気持ちと逆の行動になっちゃった・・・あたしが京介に素直になれるのはいつになるんだろう・・・」 あやせの日記「今日も着信拒否に気付いてくれなかった・・・どうやってあのお兄さんに罰を与えましょうか。明日は近くの武器屋に行って考えをまとめてくるようにしよう」 784 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/06/27(月) 21 21 57.23 ID UA5myWKMO [14/21] 桐乃が京介について日記書くなら 京介を何て書くかで機嫌がわかると思うw アイツ→機嫌が悪い時 兄貴→普通 京介→機嫌がいい時 788 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/06/27(月) 21 30 28.30 ID 0lM69mkF0 [6/7] 784 むしろ誰に見られても良いように ○月△日 曇り ○月×日 雨 ○月□日 嵐 あやせ「一年前っていつもこんな悪天候だったかな?」 ぺらぺら □月△日 晴れ □月×日 曇り □月□日 快晴! あやせ「三日前は土砂降りのハズ・・・ そしてお兄さんと相合傘をしている桐乃を見た日・・・」 ぺら □月×日 快晴!快晴!快晴! あやせ「・・・お兄さんに、何があったのか問いただしましょう」 -------------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/1219.html
143 名前:【SS】[sage] 投稿日:2011/10/21(金) 18 03 04.02 ID Z2keh98Q0 SS君との距離 ふ……ぅ、なんか今日はモチベーション上がんないなあ。 無意識に動かしていた右手を止め、窓に視線をやる──そこには水色の空が広がっていて、 二本の飛行機雲だけが平行に伸びている。 そんな空の色とは裏腹に、あたしは憂鬱な気分で過ごしていた。 ……そう言えば、ここ数日あいつと殆ど話してないんだよね。 止めていた右手を動かす。カリカリとノートを軽くなぞる音だけが耳に響く。 来週の月曜日が受験日って言ってたっけ。追い込みで頑張ってるのは分かるけど……でも! ──なんであの人んとこに泊まり込みでやってんだっつーの! 大体さ、受験勉強なんて家で出来るじゃん。それなのにと、泊まり込みでなんて不潔だって。 家にいればこの可愛くて賢いあたしが教えてあげたり出来るし──こ、困った時に真っ先に 頼るべきはあたしでしょ! 考えれば考えるほど、こみ上がって来る感情があたしの心を覆い尽くしていくのが分かる。 ……なんかマジでムカついてきたんですけど! この怒りをどこに向けてくれよう……! 「……高坂さん?」 突然聞こえてきた声で我に帰ると、男の顔があたしを見下ろしていた。 「……何?」 「いや、何って言うか……今は授業中なんだけど」 言われてあたしはつい今しがたの自分を顧みる。えーっと、今は数学の授業中で、目の前の こいつは数学の先生で──ってあああああ!? 「ご、ごめんなさい!」 ……思いっきり先生にメンチ切っちゃってた。謝るあたしを見て先生は渋々ながら納得する。 「ま、まあ今後は気を付けてくれればいいよ。君もたまには機嫌が悪い事もあるだろうし ……でも、ちょっとびっくりしたけどね」 「はい……気をつけます」 周りを見渡すとクラスメイトが不思議そうにあたしを見ているのが分かった。後ろを軽く 振り返るとあやせと目が合う。あたしの顔を見るなり深くため息を付くあやせ。 ちょっと……あやせまでその反応は何だってんの? 「いきなり高坂さんが机をバン! って叩くから、何事かと思って声をかけたんだ。 そうしたら睨まれるし、僕の授業がそんなに退屈なのかと……」 言うなり思いきり肩を落とす先生。──って、机を叩いたって!? あたしが? それって超失態じゃん……。何か言い訳しとかないと、さすがにマズイ気がする。 どうしようかと思慮を巡らせた矢先に、終業を告げるチャイムが響き渡った。 ──ふう、助かったあ……。 □ 「桐乃、どうしたの? さっきは凄く変だったよ」 「な、何でもないって。ちょっとボーっとしてただけの話しだから」 授業が終わるなり、あたしの元へやってきたあやせに問い詰められる。 「さっきの桐乃ってわたしから見ても変だったよ。真面目にノートをとってるなって 思ったらいきなり机を叩くんだもん。そんなに先生に不満があったのかなって」 「あたしってそんな風に見えてたんだ」 改めてあたしは行動を振り返ってみる。…………どう考えても気が触れたとしか見えない。 振り返るなんて殊勝な真似するんじゃなかった。 「桐乃ん、超機嫌ナナメっぽかったよねぇ。なんかあったん?」 「何にも無いってば。ほんと全っ然普通だって!」 顔に疑問符を貼りつけながら近づいてきたランちんに適当に答えを返す。考えてた事が アレなだけにこいつ等には知られる訳はいかないってば。 「それよりランちんも昨日は大変だったよね。いきなり仕事っしょ?」 「まあねー。昨日ってさ、体育もあったじゃん。それで肩がメチャ凝ったんだよね。 でも『ランちん、今日の分ははずんでおいたから』の一言で超元気でたよ!」 問いかけるあたしにランちんが嬉しそうに返してくる。ったくあんたは呑気でいいよね。 昨日延々愚痴聞かされたあたしの身にもなって欲しいんだケド。 「いいなあ……あたしも門限無かったら暇な日は仕事出たいんだけど。まだまだ欲しいの 一杯あるし。そうだ! エタナーの新作で、あやせ好みの香水がでたらしいんだよね」 言いながらあやせに振り向く。 「……桐乃。お話を逸らしてないよね」 ──あやせはまだ硬い表情のままであたしを睨んでいた。チッ、上手く誤魔化せたと 思ったけどあやせには効かなかったか。 「ほんとに何も無いって言ってんの。大体あやせは心配しすぎだって」 軽く両手を振り否定の意思表示を返す。 あやせってあたしの事となるとやたら意固地になるんだよね。幾ら親友って言っても 逐一追求受ける身にもなって欲しいっつーの。 「ふーん。でもさ、さっきの桐乃んの七変化見てたら飽きなかったよ」 「ちょ、マジで!? あたしってそんな顔してたんだ?」 「そそ。ぼーっとしたり落ち込んだり怒ったり──って何考えてんのかなって思ってた」 ランちんが少しニヤついた表情で教えてくれる。っつか混ぜ返すなっての! そろりと顔をあげてあやせを見ると、まだムスッとしている。 「あやせ、そろそろ機嫌直してってば」 両手を合わせて『お願い』のポーズであやせに迫ってみる。京介と──何故かあやせには 効果覿面だったりするんだよね。 そんなあたしを見たあやせは軽く嘆息し、表情を和らげる。 「まったくもう……桐乃はしょうがないんだから。その代り、またお休みの日に付き合って 貰うからね」 「分かってるって。またあやせと見に行きたいお店もあるから、今度いこ」 ──ふう。やっと機嫌直してくれたかな。 いつものあやせに戻ったのを確認すると、心の中でほっと一息つく。 「あれ? そう言えば加奈子がいないけどどうしたの?」 教室を見渡しても加奈子の姿が見当たらない。いつもならチャイムが終わるなりここに 来るんだけどな。 「加奈子なら保健室じゃない? さっき目が痛いとか言いながら教室から出て言ったよ」 加奈子って今日も調子悪いんだ。最近具合悪い事が多いんだよね。昨日誘った時もお腹の 調子が悪いとか言ってたし。まあ、半分くらいはあやせが原因なんだろうけど、ね。 「……それってさっきあやせが──ううん、何も無かったけど!」 言いかけて止めたランちんを見ると、何かに怯えたような表情をしていた。その視線の先 ──にっこりとほほ笑んだあやせの姿を見て思わず納得する。 なるほど……そう言う事か。でも加奈子が悪い訳じゃないよ。ただ、バカで空気が読めない だけなんだから。 「ね、桐乃。さっきの授業のノート見せてくれない?」 突然そう言うと、あやせはあたしの机からノートを取り上げパラパラとめくり始める。 「そのノートがさっきの数学のだけど、重要なポイント無かったし何もとってないよ」 あたしの答えにも耳を貸さず、ひたすらノートをめくり続けるあやせ。それを半眼で 見ているランちん。あたしはあやせの行動の意図が読めず成り行きを見守っている。 最近の数学の授業って、予習も復習も終わってるしぶっちゃけする事無いんだよね。 暫く見ていると、ノートをめくっていたあやせの手が急に止まる。 「だから何もとってないって言ったじゃん。……って、あやせどうしたの?」 「う、ううん。何でもないよ。桐乃ってもう予習終わってたんだなって」 答えながらノートを机に返してくるあやせ。 「桐乃ん優秀だし、勉強なんて楽勝っしょ」 「そんな事無いって。つかこまめに予習と復習やっとけば学校の勉強なんて十分じゃん。 あたしってやりたい事が多いからさ、勉強だけに時間取られるのって嫌なんだよね」 「それを世間では秀才と言うんだって」 ランちんにそう褒められても今一ピンと来ない。あたしはやるべき事をやってるだけだしさ。 そんな事より──勉強の話が出てきたせいで、さっきの怒りを思い出してしまう。 この、折角考えないようにしてたのに思い出しちゃったじゃん……! 大体あいつは兄貴 なんだから、妹であるあたしを誰よりも愛でるべきだよね! それなのに他の女と同じ家に 泊まるなんて何考えてんの。この際にお父さんに頼んであいつにも門限付けて貰おうかな。 そうすれば他人の家に泊まろうなんて思わないっしょ。 「そうだ。あたしにも桐乃んのノート見せて! 桐乃んの勉強法が気になってきた」 言うなりランちんはあたしの机からノートを取りあげてめくりだす。 「……あ、ランちんちょっと待って!」 何故か慌てるあやせ。それってあたしのノートだけど……なんであんたが慌ててるワケ? 「すっご、公式とか要点とか細かくチェックしてんだ──って、あれ?」 あたしのノートを見ていたランちんが突然妙な声を上げる。 「ランちんどうしたっての? なんか分かんないトコでもあった?」 「いや、そう言う訳じゃないんだけどさ──その、これって」 そう言いながらノートを広げて、あたしの前に差し出してくる。 一体どうしたんだろう──って!? ちょ、こ……これは!? ランちんが開いたページには──ラフ書きで一組の男女が描かれていた。 一人はあたしで、もう一人はその……き、京介っぽい気がする。 「これって……桐乃んだよね。横の人もなんか見た事ある気がするんだけどな。てかこの 桐乃んぽいのが着てる服ってこの前の教会のやつだよね。なんか面影あるし」 言いながら首をかしげるランちん。 じゃなくて! あたしは全然身に覚えがないんですけどっ! この絵描いたのって誰!? 「これあたしじゃないってば! 本人が描いた覚えないんだよ?」 「無意識で描けるとか、桐乃んってマジ天才じゃない?」 「そう言う問題じゃないっての!」 ランちんは妙に楽しそうなんだけど、あたしはそれどころじゃない。絵があたしだけなら スルー出来たんだけど、この……隣に描かれてるやつが! 「……真面目に授業受けてるかと思ったら、桐乃ってば何してるんだか」 半分諦めの表情を見せるあやせ。 「そ・れ・よ・り・さ! お堅い桐乃んも心は乙女だったんだねぇ。これってなんだか 結婚式の二人っぽくない? 相手は……んー誰なんだろう。やっぱなんか見覚えが……」 「えええ!? 高坂さんに恋人!?」「うそぉ!?」「誰だそんな羨ましい奴はぁ!?」 突然の声に思わず周りを見るあたし達。 ──こ、こいつ等いつの間に!? あたし達三人はいつの間にかクラスメイトに囲まれていた。 「ねね、相手は誰? この学校の人」「そう言えばこの前仲よく歩いてるの見た!」 「何度も告ってる俺を差し置いた奴は誰なんだぁ!?」 クラスメイトから矢継ぎ早に問いかけられるが、どうしていいか分からないあたし。 ……なんであたしが学校で公開処刑されなきゃなんないっての! うう、それもこれも あいつ──京介のせいだっ! 分かんないけどきっとそう。 様々な質問を投げかけられるが、とりあえず愛想笑いでスルーする事に決める。 ──もう、今日はずっと黙っておこう。それがいいって言うかそれしかないよね……。 □ 学校が終わったあたしは、あやせとランちん、復活した加奈子と一緒に下校する事にした。 みんな部活とか仕事があるから四人揃うのって最近珍しいんだよね。……あやせはちょっと 不満げな感じだけど、二人の時以外は大抵こんなだから気にしない。 「あーあ、しっかし今日は災難だったなあ」 「……その台詞ってあたしが言うべきだと思うんだけど? 元凶が部外者面すんなっ ──たく!」 「あははは。まあそう言う時もあるって」 ランちんに愚痴を返すが、表情はまるで懲りてない。──いつか仕返ししてやるかんね。 「つーかあ、災難だって言いたいのは……加奈子の方じゃね?」 後ろから疲れたような加奈子の声が聞こえる。 「そう言えばさ、加奈子って体調悪いんじゃなかった? さっきあやせにそう聞いたけど」 「体調が悪いっつーか、悪くされたっつーか……ま、いつもの事だべ。でもさぁ、 ニヤついただけで両目潰されそうになるとは思わなかったって」 あたしの問いかけに身を震わせる加奈子。思わず隣に並んで歩いているあやせを見る── うっわ、なんか超にこやかなんだケド……あやせのこの表情ってたまに恐怖感あるんだよね。 「ふふ。加奈子ってば、時々おかしな事いうんだよね」 「まあ……あえて何も聞かない事にするけど、加減忘れないようにね」 「桐乃ってば心配性だなあ。わたしの加減は絶妙だから大丈夫だよ」 追及すると加奈子が行方知れずになりそうだし、この辺でやめておこう。 「それよりも今日はどうする? みんなが揃うのって珍しいじゃん」 「それもそうだよね。あたしも結局仕事を再開する事にしたし、加奈子も事務所に 所属しちゃったし、考えてみれば一緒に帰る時間って随分減った気がする」 事務所専属でやってるあやせや加奈子は、仕事が入る率は高いけど、その分暇な時間が あんまり無いんだよね。読モなあたしとかランちんのがまだ気分的に余裕がある感じがする。 「どこかのお店でおしゃべりでもする? 確か新作スイーツが入ったお店が二件あったから、 それの試食っぽいのも兼ねてみるとか」 「いいねー。体系維持しなきゃって我慢してたけど、逆に体重減ってヤバイんだよね。減る とこ減らないで違うとこ減るから超困るんだけどさ!」 「加奈子も賛成! ずっと保健室だったから腹減って死にそうだって」 あやせの提案にランちんと加奈子は乗り気みたいだ。んー……言われればこう言う機会って おひさだし、たまにはいいかな。──どっちにしてもあいつ帰って来ないだろうし。 その時、ブルル……と、スカートの辺りに揺れを感じる。ポケットに手を入れて探ってみる と微かに震える携帯が手に触れた。昨日あやせに言われて着信音切ったままだったんだっけ。 「桐乃?」 「ごめん。ちょっとメールっぽい」 あやせに言いながらあたしは携帯を操作して、メール画面を表示させる。どうせ黒いの 辺りが中二病メールでも送ってきたんだろうけど、一応みてやるか。 ええと差出人は──って京介!? なんであいつがメールなんか送ってくんの? 今日は、 その……あの人のとこに泊まるって言ってたし、あたしに送る用件は無いはず。 心の動揺を軽く深呼吸して抑えて、本文を表示させる。 ──ふうん、あいつにしちゃ珍しいじゃん。 「どうしたの? 桐乃」 「んっと……ごめん! あやせ、今日はちょっと帰るね。お店には三人で行って」 あたしの返事にポカンとするランちんと加奈子。あやせは少し考えるしぐさを見せた後、 しょうがないとでも言いたそうな表情になる。 「分かった。じゃあ、残念だけど今日は三人で行ってるね。その代り今度は絶対一緒だよ」 「勿論だって。今日はほんとにごめん! 加奈子もランちんもごめんね」 ──そう言い残してあたしは走り出した。 走りながら、送られてきたメールの内容を思い出す。 『今日は泊まるのやめた。そん代わりに息抜きにエロゲー付き合えよ』だって。マジで バカじゃん。受験勉強で大変な癖してさ──どんだけシスコンだっての。 仕方ない、ついでにあいつの勉強も付き合ってやんないとね。やっぱり可愛くて賢い あたしと一緒じゃないと捗るものも捗らないって! 「──きゃ!」 「うぉ!?」 急に角から飛び出してきた人影にぶつかりそうになる。もう、危ないじゃん! 「あぶねえな……って桐乃?」 「え……き、京介?」 飛び出してきた相手は、京介本人だった。 「お前、何急いでんだよ。さすがに今のはびっくりしたぞ」 「な……つかあんたも走ってたじゃん! そんなに急いで何を企んでたわけ?」 「企んでるとか人聞きわりーなおい! 俺は早く帰って……その、勉強をだな」 しどろもどろになりながらも答えてくる京介。その表情は何だか赤い気がする。 見ているあたしまで顔が熱く感じるのは絶対気のせいだけど! 「ふん、まあいいケドさ」 「相変わらずだよなあ。それが桐乃らしいっちゃらしいけど」 「分かったような事言うなっての、バカ京介」 「そこまで言われる理由ないぞ!?」 そのままにらみ合うあたしと京介。……全く何やってんだろう、あたしって。 「いつもこれじゃ進歩無さすぎだろ…………よし!」 一人で納得するなっつーの。最近、誰かさんのせいで一人ツッコミが上達した気がする。 「なあ、たまには一緒に帰るか? 二人で帰る事ってあんまり無いしな」 「……別にいいけど。ま、まあ、あんたは超シスコンだし、超ヤバ過ぎてキモ過ぎてもう 止めてって感じだけど──あたしがいないと死ぬほど寂しいだろうしね!」 顔が自然と緩んでくるけど、こればかりは止められない。悪いのは京介だもんね。 「一緒に帰るかって聞いただけなのにどんだけ言われてんだ俺! ……まあ、半分以上は 当たってるから言い訳出来ねえけどな」 「そうそう。可愛いあたしと並んで帰れる事に感謝しなさいよ」 今日はこいつに免じて一緒に帰ってやるか。あたしの為に帰ってきてくれたんだし。 「お……珍しいな」 空を見上げていた京介が、不意にそんな事を言い出す。その目線を追いかけると、二本の 飛行機雲が目に入った。平行に並んでいる雲は途中で折り重なって一本の雲に姿を変えている。 「平行したり交差してるのは結構見るんだけどな。あんなにきれいに二本が折り重なって 飛ぶなんて相当すげーと思うぞ」 言いながら空を見上げる京介の横顔はなんだか優しく見える。 ……いつからなんだろ。こいつの傍にいてこんなに安心できるようになったのって。 「桐乃、どうしたんだ?」 「なんでもないっての! ね、早く帰ろ?」 「だな。今日は久しぶりに思いっきり遊ぶか!」 あたしはもう一度だけ空を見上げ──先に歩いていた京介の元へと走る。 今日は何のゲームやろうかな。一緒にやるつもりで置いてたゲーム多いんだけど、やっぱり 一番はしすしすだよね! あれ以上の神ゲーは無いってのもあるけど、あたしにとっては特別 な思いがあるから……。でも今の京介だったら、りんこルートやらせてあげてもいいのかな。 あいつだったら、きっと──気付いてくれるはずだよ、ね。 -------------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/1631.html
26 名前:【SS】桐乃のしっぽ 1/2:2013/01/07(月) 20 16 58.93 ID m4Adwc/w0 prrrrrr 黒猫『千葉の堕天聖黒猫よ。 何か用かしら?』ガチャ 京介「なあ、最近桐乃に尻尾が生えただろ?」 黒猫『……生えたわね。 一体どうなっているのかしら』 京介「あの尻尾の動きに何か法則性があるみたいなんだが、わからないか? 黒猫って名乗るくらいだし、猫の尻尾について詳しいだろ?」 黒猫『ええ、夜も飼っているし、普通の人よりは詳しいわね。 ……あれが猫の尻尾と同じかは解らないけれど。 それで、どんな動きについて知りたいのかしら?』 京介「尻尾を垂直に立ててる姿をよく見るんだが、アレはどういう意味だ?」 黒猫『嬉しい時や甘えたい時ね』 京介「……舌打ちされたり、『ジャマなんだけど』とか言われたんだが」 黒猫『あら、本音と建前が一致していないなんて桐乃らしいじゃない』 京介「そうかぁ?どうにも信じられないんだが。 それじゃあその状態で尻尾を前向きにした場合はどうだ? 朝とか学校から帰ったときなんかにやられるんだが」 黒猫『挨拶ね』 京介「こっちはあってるみたいだな。 尻尾を大きく振っている時はどうだ? 俺の部屋にいるときによく見かけるんだが」 黒猫『激しく振っているのかしら? それともゆっくり?』 京介「両方あるな」 黒猫『ゆっくり大きく振っている時は機嫌のいいとき、リラックスしている証拠ね。 逆に激しく左右に振っている場合は不機嫌な時、怒っている場合よ』 京介「犬とは違うんだな……」 黒猫『ふふっ。機嫌が悪い時に頭でも撫でようとして怒られたのかしら?』 京介「まあな。 というか、お前にシスカリで惨敗したのが原因だけどよ」 27 名前:【SS】桐乃のしっぽ 2/2:2013/01/07(月) 20 17 29.01 ID m4Adwc/w0 黒猫『あら、そんなのいつものことじゃない。 それに少し時間が経てば尻尾も落ち着いたでしょう?』 京介「落ち着いても結局撫でさせてはくれなかったけどな。 尻尾が山形になったり膨らんだりするのは怒っている時でいいんだよな?」 黒猫『ええ。威嚇しようと、少しでも身体を大きく見せているのよ。 喧嘩するたびに見るのではないかしら?』 京介「喧嘩してても尻尾は膨らんでいない時もあるな。 左右に大きく動いていたから……イライラしてるのか? 逆に尻尾を身体に巻きつけたり足に挟んだりすることもあるんだが、あれも怒ってるのか?」 黒猫『いいえ、それは怖がってる時ね。 桐乃が怖がる姿はあまり見ないけれど……一体どんなときのことかしら』 京介「結果した時に『もう買い物に付き合ってやらないからな』って言った時だったか。 桐乃も『あんたとデートするなんてあたしから願い下げだから』って言ってたんだが。 あれからしばらくは尻尾をだらーんと下げていたな…… 尻尾を下げるといえば、俺が桐乃を抱きしめてる時も尻尾を下げてゆっくり動かしてたんだが、あれも嫌がってたのか?」 黒猫『え? ……いま、なんて言ったかしら?』 京介「抱きしめてる時に尻尾を下げてゆっくり動かすのはどういう意味なんだ?」 黒猫『…………リラックスしてのんびりとしている証拠ね』 京介「そうか……良かった。 最近毎日やってるんだが、嫌がっているわけじゃ無くて安心したぜ」 黒猫『毎日?それってどういう―』 京介「寝ている桐乃の頭を撫でながら耳元で名前を呼んでやると尻尾の先だけ小さく振ることがあるんだがあれはなんだ?」 黒猫『………………ちゃんと聞いていると尻尾で答えているのよ』 京介「なんだ、あいつ起きてたのか。 ……まてよ、それじゃああのときのセリフも聞かれてたってことか? くそっ、なんだか恥ずかしくなってきたな…… なあ黒猫、それじゃあ風呂で桐乃の尻尾を手入れしてやってるときなんだが―」ガチャ 京介「あれ、黒猫?黒猫ー?」ツーツーツー ----------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/100.html
227 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2010/12/30(木) 00 55 24 ID NOhOcyIZ0 [1/3] 「桐乃に今度は本当の彼氏ができただと? 知ってるのか、京介?」 「え、え~っと・・・」 「知ってるんだな? 吐け! どこの馬の骨だ?」 やばい、どう考えてもこれは隠しきれない…こうなったら… 「えっと、その…言いづらいんだケドさ…お、親父って馬じゃないよな?」 「ワシが馬のわけないだろう、何を馬鹿なことを言ってるんだ!そんなことより…」 「じゃ、じゃあ少なくとも桐乃の彼氏は馬の骨じゃあないぜ」 「ん?」 「実は、桐乃の彼氏になったのは親父の血を引いた息子なんだよ!」 「ブッー!? ゲフッゲフッゴフッゲフッ……?」 「だ、大丈夫か? 親父…」 「バカもーんっ」 親父の鉄拳が飛んで頬に忘れもしないあの痛みが走る… 「ま、まさか、いかがわしいことをしたりしてないだろうなっ」 「ま、まだ何もしてねえよ…」 「お前達、兄妹なんだぞ、わかってるのか?」 「・・・・・」 「よく考えろっ! ただし、桐乃にいかがわしいことしたらお前といえども逮捕するぞ!」 なんて言いつつ、近親愛の実情や制度・保障上の問題や劣性遺伝の発生率を影で調べる親父・・・ -------------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/870.html
953 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/06/28(火) 11 35 47.85 ID Had/pIA70 [2/4] 949 桐乃「あ、兄貴に変身したメタモンを手に入れてしまった・・・ ちょっと顔が間抜けだけど・・・あいつだって死んだ魚みたいな目だし、 抱き枕にするには問題ないよね?」 ギュッ 桐乃「・・・・・・駄目。兄貴の匂いがしない」 -数日後- 京介「き、桐乃に変身したメタモンを手に入れてしまった・・・ メタモンにしては本物みたいに可愛い顔なんだが・・・ とりあえず抱き枕にするか」 ギュッ 京介「・・・・・・本物じゃねえか!」 桐乃「え?何で分かったの!?」 京介「おまえの匂いを間違えるわけねえだろ!」 桐乃「!!!匂いで妹が分かるとか、キモ!!!」 -------------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/862.html
321 名前:婚前旅行【SS】[sage] 投稿日:2011/06/26(日) 01 36 19.56 ID 5UPAdi2IO [1/2] http //www.gakko-bijutsukan.com/ このプロジェクトのとある企画から妄想 『ながの ながのです ご乗車ありがとうございます』 やたらテンション高い桐乃と共に、俺は長野駅のホームに降り立った。 桐乃と二人で行動するのにはもう慣れたが、今回の旅は分からんことはかりだ。 まず目的が、桐乃の学校での研究発表の為の美術鑑賞ということ。それでわざわざ長野まで行くもんなのか? そして俺。まあ他県だから付き添いはわからんでもない。しかし、なぜ桐乃は俺にスーツを着させたのだろうか。分からん… 「ほら、早くはやく」 上機嫌な桐乃に引きずられるように俺は長野駅を後にした。 しばらく歩いてたどり着いたのは、地元の中学校だった。なんでも、『学校を美術館にしよう』ということで、 芸術家や大学生、そして生徒が一体となってつくった様々な作品で学校を埋めつくすそうだ。 確かに、見てて面白い内容だ。教室の真ん中にクジラの尾びれがあったり まるで自分が空を飛んでいるかのように、教室の中に四季折々の下界がつくられていたり…… 桐乃と一緒に、俺はしばし不思議な世界を旅していた。 ※※※ そんなこんなで教室をまわっていると、いきなり元気な声で呼び止められたのだった。 「こんなきれいな彼女連れてデートとはねえ、この色男!! せっかくだから寄っていきなよ」 大学生くらいのお姉さんが指差すそこには『ブライダルウェディング櫻姫殿』の文字があった。 「ブ、ブライダル??」 「今更照れんなって、そんな気合い入った格好してるクセに。 それじゃ、彼女には素敵な衣装を着てもらうから、彼氏はしばらく待っててね」 そういうとお姉さんは桐乃を連れて奥に入って行った。 どうやらこれもアート企画の一つらしい。見ると中学生が何人もウェディングドレスを着ていた。 ドレスを着ていたみんながみんな、とても嬉しそうな顔をしていた。 (そうだよな、花嫁姿は憧れだよな。桐乃も、きっとこれが目的でここに来たんだな。 そうすると俺は、その気持ちにどう応えてやればいいんだろうな?) 「おまたせ、京介」 その声に顔を向けると、眩しいばかりの純白のドレスに身を包んだ桐乃の姿があった。 「……どう?似合う、かな?」 顔をほんのり赤らめて尋ねる桐乃に、俺もなんだかどぎまぎしてしまったが、 「綺麗だよ 桐乃……」 俺は本心から、そう言えた。 「ありがとう、京介……」 ※※※ 「さて、それでは桐乃さんと京介さんの結婚式を執り行います!」 先ほどのお姉さんが高らかに宣言しやがった。いったいどうしてそうなるんだ? しかしそんな俺の気持ちにお構い無しに、お姉さんがどんどん場を盛り上げて行くのだった。 いつの間にか、いかにも結婚式らしいBGMが流れ、周りにはどんどんギャラリーが集まってきた。 今度は、俺が顔を真っ赤にする番だった…… 用意されてた小道具の指輪を、俺はやっとの思いで摘んで、桐乃の指に通す。 「なに緊張してんの?」 「うっせえ」 だってこの姿をみんなに見られてんだぜ。しかもカメラマンが撮影までしてる。 しまいには「キス♪キス♪キス……」 ギャラリーが合唱し始めやがった。学校なのにいいのかよ? 俺はたまらずお姉さんの方を見ると彼女は大きくマルのサインを出してた。 「桐乃?」 桐乃は黙って、目をとじていた。 俺は覚悟を決めて深呼吸をすると言った。 「桐乃、大好きだ」 心臓が飛び出しそうなくらいに、でも、とても心地よい、二人の甘いひとときが、そこにはあった…… -------------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/1124.html
279 名前:【SS】[sage] 投稿日:2011/09/20(火) 12 04 06.18 ID krIRD6590 [2/7] SS俺の妹はこんなに可愛い-再び 『俺の名は高坂京介。どこにでもいるごく平凡な高校生……だったんだよなあ』 ここ一年に起こった色々な出来事は、俺を…俺たちを大きく変えた。 『俺には妹がいる。名前は桐乃ってんだが、俺の目から見ても完璧で非の打ちどころがないとても凄い奴だ。 顔は世界一可愛いし、スタイルだってカ○ビアンコムなんて目じゃねえ、その上成績優秀かつ運動神経抜群 とくる…だが一年ほど前までは兄妹仲が悪く、家でも全く話しすらしなかったんだ』 ふ…と、空を見上げ、あの頃を思い起こす。 『しかしなあ、エロゲー…しかも妹モノでヨリを戻す兄妹ってのは俺たち兄妹らしいよな』 思わず苦笑する。だがそれは一瞬の事だ。再び顔を引き締める俺。 『…これからは俺がずっと一緒にいてやるからな』 「…んで、お前はいつまで自分の世界に浸ってやがんだ?」 「おわ!?いきなり割って入って来るんじゃねえ!」 俺の目の前に暑苦しい顔が現れる。俺の親友、赤城浩平だ。 く…桐乃との思い出に浸っていた俺を現実に戻すんじゃねえ…あと少しで胸の感触が思い出せたってのに…! 俺たちは、桐乃がモデルの仕事をしてるって場所に向かっている途中だ。 赤城に「あやせって娘に会ってみたい」とせがまれたんで、仕方なく来てるだけだからな。 「今日マジで本物のあやせちゃんも来るんだよな?」 「ああ。昨日仕事内容聞いてきたから間違いねーよ。『あんた、あたしの仕事覗き見しにくるつもり? あーキモいキモい!これだから妹に欲情するシスコンって怖いよね』なんて言われちまったけどな」 「お前って本当に妹に嫌われてんのな。あの写メ送って来たってのが未だに信じられねーよ」 …まあ言葉の割に全然ムカっとしなかったのは、俺が成長したんだろう。桐乃もあの頃に比べりゃ かなり丸くなった気もしたしな。むしろ嬉しそうにみえたが…はは、ありえねーか。 「お、あの車がそうじゃねーか?」赤城が一台のワゴンを指さす。 スモークガラスのワゴンの側で忙しく動き回っている人だかりが見える。 桐乃に聞いた特徴どおりだな。あれで間違いなさそうだ。 「おお!やってるやってる。すげーな。まるでアイドルみたいだぜ!」 「まあ、似たようなもんじゃねーの?モデルもアイドルも人に見られる仕事だしよ」 ワゴンから少し離れた場所で、モデルらしい女の子とカメラマンが見えた。 見た事ない顔だが、非常に様になって見えた。…桐乃もこんなことやってるのか。 メルフェスで迎えに行った時は殆ど見れなかったしな。 「あんまり目立つと捕まんぞ。こっち隠れようぜ」 「あ、ああ…」 大はしゃぎの赤城を連れて近くの木陰に身を隠す。 「しかしなあ…お前瀬菜一筋なんじゃないのか?これ知ったら瀬菜キレると思うぞ」 「フッ…何を言ってるんだ高坂クン!瀬菜ちゃんが世界一の妹なのは変わらないぜ」 そこでビシィ!っとポーズをキメる赤城。お前そんなキャラだったか? 「未来の嫁候補の姿を見たいだけであって、純真な気持ちなんだよ」 「爽やかに言っても邪なのは変わらないからな」 「つか高坂!お前もあやせちゃんと結婚したそうだったじゃねーか」 「ふっ…それこそ君の思い過ごしってものだよ赤城クン」 「いや…明らかに『俺も俺も』つってただろ」 「甘いね赤城クン…俺にとっては桐乃が宇宙一である事には変わらないのさ」 「お前しれっと瀬菜ちゃん貶めやがったな!」 「あやせは確かに可愛い。だが桐乃が宇宙一である限り、それは叶わぬ関係なのさ…」 「お前本当に妹と仲悪いのか…?」 ジト目で見てくる赤城。まあな…『妹』でなけりゃ最高だったろうにって今更思っちまうよ。 俺たちが言い合ってる間に、モデルが入れかわっていたようだ。 今度のモデルは長い黒髪が似合う女の子-あやせだった。 「うっひょおおおおおおマジあやせちゃん来たこれ!可愛すぎるだろオイ!」 「…後で瀬菜に言っておいてやるからな。最後の晩餐くらい存分に楽しんでおけよ」 モデルとして見るあやせには、確かにいつもの制服や私服と違った魅力がある。 こうやって見てるだけなら、理想通りで俺好みだったんだがな…。 横では興奮しながら写メを撮り続ける赤城。…あとでそれ瀬菜に見つかってもしらねーぞ。 「お、別の娘が入ってきたな…つかあの娘って見たことあるぞ」 赤城の声であやせのいた方向を見る…あやせと一緒に笑いながらポーズをキメる1人のモデル。 ライトブラウンの髪をもち、ひと際目立つ容姿をしている。 「桐乃じゃねーか。…しかし初めて見たな」 モデルってのは単に写真を撮られてりゃいいだけだと思っていたが、目の前の桐乃をみて考えを改める。 カメラの前じゃ最高の笑顔を魅せる傍らで、何か打ち合わせをしている時の顔は真剣そのものに見えた。 …やっぱり桐乃はすげえよ。-つかこんな最高の笑顔を撮らないなんて勿体ないな。 「高坂?どこ行くんだお前」 「気にすんな。すぐ戻る」 赤城をその場に残し、俺は桐乃をもっと近くで撮るべく場所を移動する。 -バレねーようにしないとな。こんな所見つかったら洒落にならないぜ。 木陰を素早く移動していく…お、ここなら正面に近いしいい写真が撮れそうだ。 手早く携帯カメラを起動し、木陰からそっと顔を出す。 …と、気付かなかったがそこには1人の男がしゃがみ込んでいた。 うお!?っと声を出しそうになったが…こいつ隠し撮りかよ! 俺の桐乃を隠し撮りするなんて許せねえ…が、ん?この背中に見覚えがあるぞ…。 男が俺に気付いたのか、後ろを振り返ってきた。しまった!気付かれちまった。 「って、親父!?」 「な…き、京介か!?」 男は高坂大介。つまり俺と桐乃の親父だった…つか何やってんだこのオッサンは。 「親父…娘の仕事を隠し撮りかよ」 「し、知らん!俺はただ桐乃が変な奴に捕まらないか見張っていただけだ」 「…じゃ、その手のカメラは何なんだよ」 暫くお互いに睨みあう親子…何やってんだ。 「京介…」 「なんだ親父」 「俺とお前はここで顔を合せなかった」 「…?」 「ゴホン…つ、つまりだな。俺たちは今日は会っていないと言う事だ」 「ああ…そう言うことかよ」 「…そういう事だ」 「分かった。俺と親父は今日ここで出会わなかった」 「俺も京介とは会っていないし、何をしていたかも知らん」 「家族は…」「見返りを…」 「「求めない!」」 爽やかな笑顔を見せあう親子。傍から見たらどんな光景だったのか考えたくもねえ。 -そして無言で桐乃の写真を撮る2人。 桐乃の出番が終わったと同時に-お互い戻るべき場所へと帰る。 「高坂?お前どこまで行ってたんだよ」 「まあお前と一緒だよ」 「やっぱりお前もあやせちゃん撮ってたんじゃねーか。でも一緒にいた娘も可愛かったよな」 「当然だ」 「ってよくよく思い出したらお前の妹じゃねーか高坂!そりゃ見た事ある訳だ」 「んじゃそろそろ帰るか」 「お前妹に会っていかねーのかよ。つかあやせちゃん紹介してくれ」 「桐乃に顔見られたら何言われるか分かったもんじゃねえ。て言うか本気で瀬菜に言いつけるぞ」 残念そうな赤城だが、俺はさすがに会って行こうなんて言える訳がない。 …あの表情思い出しちまったら公衆のど真ん中で桐乃を抱きしめかねん。 「じゃあまたな」 「高坂、また学校でな!」 家に帰るとお袋と桐乃がリビングにいた。親父は書斎で仕事中らしい。…まあ何やってるかは想像がつく。 「今日もお父さん、あなたの仕事見に行ってたのよ」 「あはは。お父さんまた来てたんだ。今日はバレなかった?」 「今日はね『俺の特等席があるんだ。だから今日は問題ない』なんて言ってたわよ」 「へー。でもスタッフの人も何も言ってなかったし大丈夫そうかな」 身内にはしっかりバレてたけどな!親父ツメ甘いよ! 「でもね。お父さん今日は桐乃の表情が一際良かったって言ってたわよ」 「そ、そうなんだ…?あたしはいつも通りやってただけだよ」 「ふうん。もしかして彼氏でも来てたんじゃないの?」 「あはは。まっさかあ。あたしが並みの男なんて相手にする訳ないじゃん」 リビングから楽しそうな声が聞こえる。まあ今日の様子見てりゃ楽しそうではあったな。 …しかし彼氏、か……桐乃に彼氏。いやあの時を考えると無いはず…いや…まさか…。 「ただいま」 「あら京介お帰り」 ビクッ!っと体を震わせる桐乃。ん…どうかしたか? そのままこっちに詰め寄って来る。 「あんた、今日なにしてたワケ?」 「何…って、赤城と遊んでただけだよ」 「ふん。いきなりあたしの仕事の事聞いてきたから、超キモーいシスコンの顔が見えたら あたしのモデル仲間が汚れるしやばーいって思っただけ」 「へいへいそうかよ。でも、お前ってやっぱりすげーな」 「…なによ」 「モデルやってる時のお前、あやせよりも、他の誰よりも一番光ってたぜ」 「な…」 目を見開いて口をぱくぱくさせる桐乃。 …しかし気になるな。桐乃に…まさかな。 「なあ桐乃、お前って…」 「何超シスコン」 「ちげーっての…お前。その、まさか彼氏なんて…つくってねーよな」 「はあ!?」 「前あんな事言ってたけど、その…俺なんかより、もっと頼りになる奴ができたら…いや…」 「あんたね…!ちょっとこっち来て!」 桐乃は俺の手を思いっきり握って2階へ上がり、自分の部屋に押し込んだ。 「桐乃…?」 「あんたさ、この前の黒いのとの会話覚えてない?」 「ああ…『あたしが一番じゃなけりゃイヤ』とか言ってたよな」 「…で、あたしが彼氏作ったってなんで思うワケ?」 「いや、さっきお袋と話してるの聞いてな。なんとなく思っただけだよ」 「…この天然トーヘンボクのバカ…」 「…なんか言ったか?」 「何にも言ってない!けどあたしに彼氏なんて絶対!いないし外に作る気ないから」 「そっか。ならいいんだけどな」 一人納得してほっとする俺。…つかここまで行くとシスコンもいいところだよな。 「へーという事は。あんた今日見に来てたんだあ」 急にニヤニヤして楽しそうな表情になる桐乃。はは、またいつもに戻っちまったな。 「赤城があやせに会いたいって言うから行っただけだっつーの!」 「へー…ふうん。あやせに会いにね…」 「大体俺がお前を見に行くなんて事ある訳が…って返せおい!」 ズボンの後ろポケットの携帯が桐乃に取り上げられる。 それをパパっといじった桐乃は、暫く無言になる。 さすがに撮りすぎたか…そろそろ怒りだすな。 -と、桐乃がこちらに向き直りつかつか歩いてくる。 「あんたさあ……ちょっと目つぶって」 「はあ?」 「で、歯を食いしばって」 …マジで怒ってないか? 言われるがままに目をつぶり、歯を食いしばる俺。 「…トクベツだかんね」 チュッ…と頬に何かが触れるのと同時にカシャリとカメラの音がする。 目を開けて呆然とする俺の手に携帯が放り投げられる。 目の前の桐乃は、なんていうか……この世のものと思えないぐらい魅力的な表情をしていた。 そして俺の手の中に戻された携帯には、その表情を示した一枚の写真が写っていた…。 -------------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/1250.html
諸君 私は桐乃が好きだ 諸君 私は桐乃と京介が好きだ 諸君 私は桐乃が京介といちゃいちゃしてるのが大好きだ ケンカが好きだ 罵倒が好きだ すれ違いが好きだ 認め合うのが好きだ 抱擁が好きだ デートが好きだ キスが好きだ エッチが好きだ くんかが好きだ リビングで 公園で 学校で 通学路で 秋葉原で 渋谷で 空港で アメリカで お風呂で ベッドで この地上で行われる ありとあらゆる兄妹ラブ行動が大好きだ 指先を揃えた桐乃のビンタが轟音と共に京介を吹き飛ばすのが好きだ 空中高く放り上げられた京介が一睨みでばらばらになった時など心がおどる 桐乃の仕掛けたエロ本のトラップが京介を撃破するのが好きだ 悲鳴を上げて押しかける地味子から逃げ出そうとする京介を エロゲーの追加トラップでなぎ倒した時など胸がすくような気持ちだった 服を濡らした桐乃の要求が京介の自制心を蹂躙するのが好きだ 恐慌状態の京介が既にシャワーを浴びた桐乃を何度も何度も意識している様など感動すら覚える 限界状態の桐乃をアメリカに迎えに行く様などはもうたまらない 堪え泣く桐乃が京介の口走った本音とともに 歓喜の声を上げる兄ラブ心にばたばたと薙ぎ倒されるのも最高だ 哀れな瀬菜ちーが雑多なイベントの報告で健気にも立ち上がってきたのを 京介の夜這い未遂報告が理性ごと木端微塵に粉砕した時など絶頂すら覚える ヤンデレのあやせに滅茶苦茶にされるのが好きだ 必死に守るはずだったエロ同人が蹂躙され妹達が詰られ貶されていく様はとてもとても悲しいものだ 黒猫デートの物量に押し潰されて殲滅されるのが好きだ フェイトさんに追いまわされ 金づるの様に作品を奪われるのは屈辱の極みだ 諸君 私は妹婚を 地獄の様な妹婚を望んでいる 諸君 私と共に歩む桐乃スレ戦友諸君 君達は一体 何を望んでいる? 更なる妹婚を望むか? 情け容赦のない エロゲーの様な妹婚を望むか? 兄パンくんかの限りを尽くし三千世界のあやせを殺す 嵐の様な妹婚を望むか? 「 妹婚!! 妹婚!! 妹婚!! 」 よろしい ならば妹婚だ 我々は満身の力をこめて今まさに振り下ろさんとする握り拳だ だがこの暗い闇の底で三年もの間堪え続けてきた我々に ただの妹婚ではもはや足りない!! 妹婚を!! 一心不乱の超妹婚を!! 我らはわずかに一個大隊 千人に満たぬスレ住人にすぎない だが諸君は一騎当千の古強者だと私は信仰している ならば我らは諸君と私で総兵力100万と1人の軍集団となる 我々を忘却の彼方へと追いやり 眠りこけている連中を叩き起こそう 髪の毛をつかんで引きずり降ろし 眼を開けさせ思い出させよう 連中に兄妹イチャらぶちゅっちゅの味を植え付けてやる 連中に桐乃の兄パンくんかの音を思い出させてやる 天と地のはざまには 奴らの哲学では思いもよらない事があることを思い出させてやる 一千人の桐乃ファンのSSと絵で 世界を萌やし尽くしてやる 「桐乃スレ 某住人より 全スレ住人へ」 第一次『ちゅっちゅ~事後の間』作戦 監視を開始せよ 征くぞ 諸君 -------------